【絵本】『たすけて!たすけて!ぼくらのちきゅうせん』ふちわきまき

基本情報

作者   ふちわきまき

出版   2019年

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内容

人間による環境破壊により動物たちはどんどん追いやられている。「みんなの地球船だよ守ろうよ」

感想

タイトルはもちろん宇宙船地球号からだろう。絵ではなく折り紙で動物たちを表現している。

環境問題については、色々な学者が色々なことを言っている。しかし、作者が主張するように問題があって解決の為に考えよう、行動しようという姿勢は持つべきだと思う。

ただ、本書は話を広げすぎな感が否めない。巻末には長文で作者のメッセージがあるがそこでは主にプラスチックごみについて書いてある。であれば、内容もプラスチックごみに絞ったほうが伝わりやすかったのではなかろうか。なぜそう思うか。本書では、人間が家を建て道路をつくったこと・海に大量にゴミを廃棄したこと・工場による空気汚染をしたことが動物たちに「ぼくたちどこにいけばいいの?」といわせる原因として描かれている。この列挙の仕方だと、読んでほしい対象が小さな子供ならば、生きていることそのものが悪につながると捉えられてもおかしくない。みんな家に住んで道路を使っているのだから。そのうえで「ちいさなきみたちにできることはたくさんあるよ」と言われても子どもは自らができることを想像しにくいのではなかろうか。海にごみを捨てると海の生物に影響を与える→よし海にごみを捨てるのはやめよう!となるだろうが、家をつくって町をつくったせいで動物たちの居場所がなくなってしまった→よし!家を破壊して全部森にしよう!とはなれないだろう。環境破壊は人間が原因、なら人間がいなくなればいいんだ!という極端な思想になってほしいのであれば別だが。

巻末のメッセージ「私たちの自然は気づかないうちに少しずつ、でも、確実に破壊させていっています。」は、破壊されての間違いだと思う。