『ゲーテ詩集』 青春の詩集/外国篇 井上正蔵訳

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基本情報

作者  ゲーテ 訳者 井上正蔵

出版  白鳳社

出版年 1965年

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目次(掲載された詩)

  • 塔守の歌
  • 五月のうた
  • 小僧が小鳥を
  • プロメテウス
  • 秋のおもい
  • 月に寄す
  • 水の上の霊の歌
  • 人間の限界
  • ミニョンの歌
  • 石よ 語れ
  • 恋人よ 悔むな
  • 海の凪
  • 羊飼いの嘆きの歌
  • フィンランド民謡調
  • みつけたもの
  • むかしを いまに
  • 一本の砂糖黍が
  • 移住ヘジラ
  • 満足
  • 隠せないもの
  • まばたき
  • まき髪よ わたしを
  • 再会
  • そうだ 目だった
  • 創り出すため まとめあげるため
  • いつまでも地面にへばりつくな

  • 逢うよろこびと別れ
  • 野ばら
  • トゥーレの王
  • あたらしい恋 あたらしい生
  • 猟人の夕べの歌
  • やすみなき恋
  • 冬のハルツの旅
  • 遠く去った恋人に
  • 魔王
  • 琴弾きの歌
  • わたしは いまたのしく
  • めぐまれた航路
  • だまされて
  • スイス民謡調
  • 似合いのひと組
  • 宇宙のいのち
  • かぎりなく
  • 四つの恵み
  • 忍従
  • 自由なこころ
  • 注意ぶかく女を
  • みずの白糸をちらす
  • 満月の夜
  • ハーフィズに寄せて
  • 五月
  • 描いたリボンに添えて
  • たいまつ燃やし
  • ガニュメート
  • 湖上
  • 旅びとの夜の歌
  • 航海
  • 詩神ミューズの寵児
  • 漁夫
  • 神性
  • おとずれ
  • 恋する人のかたわら
  • さあ わが輩の合図にしたがって
  • 空なるかな 空の空なるかな
  • シシリー民謡調
  • 現象
  • 昇天のあこがれ
  • 時間を短くするのは
  • 歌とかたち
  • はかないなぐさめ
  • 護符
  • 銀杏の葉
  • あのそよぎは
  • 読本
  • 気まえのいいものは
  • 湖畔の秋の夜

感想

正直、詩のことはよくわからないし、文化的背景が異なるのでなおさらよくわからない箇所も多いが、こんな私が読んでも心に響くものがいくつかあった。18世紀のドイツの人の言葉が今もなお力を持つのだからすごい。以下は響いたものをいくつか抜粋、段落とかは省略したりしています。

塔守の歌

わたしの目が見たものは何であろうとすべてはまったく美しかった

プロメテウス

神神よ 太陽のもとでおまえたちより哀れなものはあるまい おまえたちはほそぼそといけにえのささげものや祈祷の吐息でおまえたちの威厳をやしなっているだけだ

おまえたちは飢えてくたばるだろう 餓鬼や乞食のような人間どもが おろかしい願いごとをしなければ

・・・

おまえを崇めよというのか なぜなのだ おまえは一度でも 重荷を背負う人間の苦しみを軽くしてやったことがあったか おまえは一度でも 苦悩に打ちのめされている人間の 涙をぬぐってやったことがあったか おれを一人前の人間にきたえてくれたのは全能の「時」と 永遠の「運命」ではなかったのか これこそ俺の主だ おまえの支配者だ

うつくしい夢の理想が すっかり実らなかったからといって おれが人生を恨み 砂漠に逃げなければならぬと おまえは妄想でもしているのか

やすみなき恋

生きる身の喜びよりも 苦しみに耐えて 私は自分を鍛えたい

航海

かれは男らしく舵を取っていたのだ 風と浪とがどんなに船をもてあそんでも かれの心は 風にも浪にも翻弄されぬ 平然として恐ろしい深淵をながめ 難破しようと陸地に着こうと すべてを信ずる神の力にゆだねている

神性

人間よ けだかくあれ 慈悲ぶかく善良であれ このことだけが人間をほかのいっさいの生物から区別する

‥‥

ただ人間のみが不可能を可能にする 人間は識別し選択し判定する 人間は瞬間に永遠を付与することができる

人間のみが 善人にむくい悪人を罰しさすらうものたちすべてをたすけいやし有益に結合することができる

琴弾きの歌

さびしさに身をゆだねるものは ああ やがて孤独のひとになるだろう

‥‥

涙とともにパンを食べたことのないもの 悲しみにみちた幾夜をベッドで泣きあかしたことのないもの そうしたものには 天上の霊の力がわからない

さあ わが輩の合図にしたがって

さあ わが輩の合図にしたがって きみらの青春の日を活用したまえ 若いうちにもっと利口になりたまえ 運命の大きな天秤のうえでは 針がまんなかに止まることはめったにない きみはのぼるか下りるか どちらかだ きみは支配し獲得するか 服従し敗北するかだ 忍従するか 勝利するか

時間を短くするのは

時間を短くするのは何か 活動だ

時間をだらだら長びかせるのは何か 怠惰だ

借金を背負いこませるのは何か 停滞と受け身だ

利益を得させるものは何か 左顧右眄せぬこと

名誉を受けさせるのは何か なにくそだ

創り出すため まとめあげるため

創り出すため まとめあげるため 芸術家よ しばしば孤独であれ

いつまでも地面にへばりつくな

いつまでも地面にへばりつくな

さあ 思いきって あらたに踏み出せ

あかるい力が 頭に 胸に みなぎれば

どこだって 君の家になる

よろこんで太陽を仰ぐところ

そこに けっして憂いなどない

ぼくらは 世界に散って行こう

世界は こんなに広いのだ

【ゲーテ 神性】888回朗読したら声は変わりますか?4回