『モンテ・クリスト伯』① アレクサンドル・デュマ

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基本情報

作者  アレクサンドル・デュマ 訳 山内義雄

出版  岩波書店 

出版年 1956年

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目次

一  マルセイユ―到着

二  父と子

三  カタロニヤ村の人々

四  陰謀

五  婚約披露

六  検事代理

七  訊問

八  シャトー・ディフ

九  許婚式の夕

十  テュイルリー宮殿の書斎

十一 コルシカの鬼

十二 父と子

十三 百日政治

十四 怒れる囚人と狂える囚人

十五 三十四号と二十七号

十六 イタリーの学者

十七 司祭の室

十八 宝

解説

あらすじ

1815年フランス、19歳好青年で船乗りのダンテスは幸せの絶頂にいた。次期船長を約束され、美人のメルセデスと結婚をする直前で、希望溢れる前途しかなかった。だが、船長になることへの嫉妬、好きな人物を手に入れたい欲望、自己の保身などの醜い感情たちが、ダンテスを一生涯出ることのできない地の底の獄に閉じ込める。一瞬にしてすべてを奪われたダンテスは、地の底で狂人と出会う。

主な登場人物

  • エドモン・ダンテス‥‥親孝行な息子。仕事もできるし人格も立派。
  • モレル‥‥船主。ダンテスを大変評価している。
  • ダングラール‥‥嫌われ者の会計。ダンテスを船長にしたくない。
  • カドルッス‥‥ダンテスの御近所。金にがめつい。
  • メルセデス‥‥美人で性格も非情によいダンテスの許嫁。
  • フェルナン‥‥メルセデスに恋する大柄な青年。
  • ヴィルフォール‥‥検事代理。お金持ちで身分の高く美しい花嫁を迎える。父親がナポレオン派の人間であることが彼の前途を曇らせて‥‥。
  • ファリア司祭‥‥牢獄にとらわれ周囲から狂人扱いされている老人。だが頭脳明晰でダンテスを陥れた構図を看破する。そしてダンテスに万般の学問を教え、莫大な財産のありかを教えた。

印象的な場面

「人間というものんは、そんなにやすやすと幸福になれるものではないらしいんですから!幸福は、竜が戸口を固めているという魔法の島の宮殿のようなものなんです。幸福を得ようと思ったら戦わなくてはなりません」(p88)

「ダンテスは、いままで、力を基礎とした、ただ通りすがりの信仰だけしかもっていなかった。そして、人々が、成功のあかつき、それを失ってしまうように、彼もまたそれを失ってしまっていた」(p291)

感想

人間の幸不幸は本当に難しい問題だと思う。有名だから幸せであるとか、財産があるから幸せであるとか、良き伴侶がいるから幸せだとかは誰も断言できないのは歴史を見ても、今生きている社会のニュースを見ても明らかだと思う。しかし、同時にこれらを求める欲望が人の原動力になるのも確かだ。

ダンテスは幸せの絶頂からどん底に叩き落された。彼自身、何一つ悪いことをしたわけではない。ただただ周囲のどす黒い感情の渦に巻き込まれたためだ。ダンテスは死ぬ一歩手前まで追い込まれた。だが彼は死ななかった。一人の老人との出会いによって。

モンテクリスト伯のような復讐劇がずっと読み続けられ人気であるのは、ずる賢い悪い連中がのさばっている現実、そしてそれをどうにもできないで苦しんでいる人間がいる現実が古今東西あるからではないかなと思いました。

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