『モンテ・クリスト伯』③ アレクサンドル・デュマ

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基本情報

作者  アレクサンドル・デュマ 訳 山内義雄

出版  岩波書店 

出版年 1956年

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目次

三五 撲殺の刑
三六 ローマの謝肉祭
三七 聖セバスチャンのカタコンプ
三八 約束
三九 賓客
四〇 午餐会
四一 紹介
四二 ベルツッチオ
四三 オートィユの家
四四 復讐
四五 血しぶき
四六 無制限貸出
四七 連銭葦毛
四八 観念論

あらすじ

ローマでフランツ・アルベールに恩恵を与えたモンテクリスト伯は、彼らの紹介という形でパリを訪れる。周到な計画で少しずつ復讐すべき相手に近づいていくモンテクリスト伯。会う人会う人に驚嘆を与えつつ、着実に計画は進行していた。

主な登場人物

  • モンテクリスト伯‥‥ブゾーニ司祭。
  • ダングラール‥‥大金持ちの男爵になる。
  • カドルッス‥‥ダンテスにもらったダイヤで欲をかき、宝石商と妻を殺害し逮捕。
  • メルセデス‥‥18ヵ月待ったがダンテスが帰ってこないためフェルナンと結婚。
  • フェルナン‥‥色々なことをやり軍人として出世。中将でモルセール伯爵になる。
  • アルベール‥‥美人に騙され山賊に捕まる。
  • フランツ‥‥アルベールの友達。
  • マクシミリヤン‥‥モレルの息子。軍人。
  • ヴァンパ‥‥屈強な山賊
  • ドブレー‥‥アルベールの友達。大臣秘書官。ダングラール夫人と不倫。
  • ボーシャン‥‥アルベールの友達。新聞記者
  • ルノー‥‥アルベールの友達。マクシミリヤンを紹介する。
  • モルセール夫人‥‥メルセデス。モンテクリスト伯を一目見た時、青ざめた。
  • ベルツッチオ‥‥使用人。だが過去に秘密が。
  • ヴィルフォール‥‥検事総長に昇り詰めていた。だが過去に一つの汚点が。
  • ベネデット‥‥ヴィルフォールの不倫によって生まれ庭に埋められたが‥‥とんでもない悪ガキになる。

印象的な場面

「世の中にはただ一つの重大な問題しかありません。すなわち、死です。」(p13)

「正確は王者の儀礼である」(p168)

「何事であれ、すばやく腹を決め、思い切ってきびきびやっていかなければならず、自分の身をかばうというようなことだけが、じゃまになるものということを幾度となく思い知らされました。事実、一遍でも自分の命を投げ出してみますと、自分とほかの連中と、まったく段違いなものになりますので。というより、他の連中など、もう相手ではなくなります」(p275)

感想

10数年ぶりに一方はモルセール夫人として、一方はモンテクリスト伯として再会したメルセデスとダンテス。当然ダンテスは知ってて会っているわけだが、お互いのところどころに表れる心情がたまらない。
ダンテスの復讐観が二人の青年との会話で示されている。単なる死刑は一瞬で終わってしまう。本当に苦しまなければならない悪事を行った連中にそれでは不足であり、永遠とも思えるような苦しみを与える続けることこそが復讐であるという趣旨。だがしかし、ダンテスは本人が言ったほどには善良な心は捨てきれてはいない。モレルの息子と会った際の心の動きがそれである。