【絵本】『やさしいあくま』ナカムラミツル

基本情報

作者 ナカムラミツル

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内容

フウと病気のおばあちゃんと悪魔であるチュッチュの話。

感想

タイトルからして悪魔のチュッチュが優しいお話。しかし、この本は「悪魔」という設定に委ねすぎである。主人公のフウは悪魔と出会っても普通に接して友だちになるが悪魔が何かを知らないからである。悪魔とは何かを知っていて、個別としてのチュッチュが信用できるというわけではない。絵本の対象である子どももそうで、悪魔と言われても実感がわかないだろう。町の連中は、悪魔と仲良しであるフウたちを責めるが、その段になって初めて「悪魔は町に不幸を呼ぶ」といっている。この物語では、そういう先入観にとらわれた町の連中がおかしくて、フウとばあちゃんはいい人という対比になっているが、「悪魔」との設定だけで話を進めているからさっぱりである。

一番わからないのは、あくまは子どもか、死にそうな人しか見られないと言っているのに、町の連中は悪魔を見た人がいる(これは子どもかもしれない)とか、ばあちゃんの家まで襲って来た時に普通にチュッチュを発見している。フウを追い出そうと迫った連中はみんな子どもなのか?死にそうなのか?ここらへんも微妙。

「あくま」という設定に委ねすぎで描写不足。